不朽の名作PHランプ
2020.08.13
#家づくりノウハウ
最近注目度の高い存在感がありながらインテリア空間を邪魔しない照明。
リビングやダイニング、寝室などお気に入りの空間を心地よく演出してくれるアイテムの一つです。
最近ではPHランプやアルコランプといった目をひく照明が人気を集めています。
今回はペンダントライトで人気のPHランプについて取り上げたいと思います。
北欧照明不朽の名作〔PHランプ〕
北欧照明において不朽の名作といわれるPHランプ―。
インテリアに興味がある人なら一度は雑誌やテレビで見かけたことがあるのではないでしょうか?
1958年発表以来、世界中で愛されている北欧、デンマークのペンダントライトです。
夜の長い北欧では「光のトーンは抑えめに、落ち着いたやわらかな明かり」が求められてきました。
デザイナーのPoulHenningsen(ポール・ヘニングセン)はまぶしさのない照明、
目に優しい光を灯してくれる照明をテーマの集大成として、このPHランプは世に送り出されました。
実際に当社で建築されたお客様の家にもPHランプが取り入れられています。
そんなPHランプは発表後60年以上が経った今でも、世界中から愛され続けています。
その心地よさの理由とは何なのでしょうか?
心地よい理由1
どこから眺めても、電球のまぶしい光をシャットアウト
ダイニングに吊ったPHランプを見上げると、大きなシェードに反射したまぶしくない光のみが見えます。
どこから眺めたとしても電球のまぶしい光が、巧みに隠されるのです。
このまぶしさがないため、他の照明器具に比べて目に光が直接入ってくるストレスがありません。
心地よい理由2
まぶしくないのにお部屋が明るく感じる、光るシェード
「家で実際に使うと暗そう‥‥‥」と心配されるお客様が多いのですが、
まぶしくないだけで、実はけっこう明るいんです。
それは「対数螺旋」と呼ばれる巻き貝のカーブを応用した特徴的なシェードのデザインになっていて、
光を的確にコントロールできる画期的な形ゆえです。
手元は読書もできるほどのしっかりした明るさがあり、食卓に使えば、
ご飯は美味しそうに、家族の顔はやさしく映し出してくれることでしょう。
北欧のペンダントライトは高さ60~65㎝程度で使うのがオススメ
こうして明るいのにまぶしくない、心地よさを演出してくれるPHランプ。
この心地よさに関係してくるのが吊るす高さです。
北欧では、ペンダントライトの適正な高さはテーブルから60~65cmとされています。
「そんなに低いと座った時に邪魔になりそうで不安……」と想像された方は多いのではないでしょうか?
かくいう我々スタッフも時々頭を打つことも…(笑)
以下の写真がテーブルから約60㎝の高さでつるされたペンダントライトです。
天井についているライトに慣れている方には、低く見えてしまいますよね。
しかし、体験してみるとダイニングでの会話の邪魔にならない高さであることがわかります。
それより良くないのが、ペンダントライトを高く吊ってしまうことです。
それは「まぶしいのに手元が暗い……」というリラックスしにくい雰囲気となってしまうからです。
この高さ調節によって魅せてくれる機能美が以下で述べる「見た目」と「手元の明るさ」です。
見た目が美しい
PHランプを含むペンダントライトを高く吊ると、「少し薄暗くなったかな?」という印象ですが、
大きな違いを感じるのは見た目だと思います。
先にも述べたようにテーブルから60~65㎝の高さで吊るされるのがベストと言われているので、
天井についているライトに慣れている方には低く感じるでしょう。
しかし、あくまで体験談ですが暮らしてみるとダイニングでの会話の邪魔にならない高さだと思います。
ただいま~と家に帰ってきたとき、ダイニングに食事を運ぶとき、
意識せずにボーっとしているときに、
ふとシェードの美しい影や光が目に飛び込んできてホッと癒されそうだと感じました。
手元がしっかり明るく照らされる
低く吊るすことでデスクランプを付けて勉強するときの、手元の明るさや照らされ方に似ています。
このくらい明るいと、例えばジュージュー湯気立つハンバーグの肉汁など、
お料理がよりキラキラと美味しそうに見えますよ。
ペンダントライトは吊るす高さを変えるだけで
ダイニングの雰囲気や生活スタイルまでもがらりと変える力を持っています。
北欧の名作、PHランプをはじめ、お気に入りの照明で上手に優しい光を取り入れて、
リラックスできる機能的な空間をつくってみてはいかがでしょうか?