家の温度差が健康リスクを引き起こす。暖かい家で暮らそう
2020.01.23
#家づくりノウハウ
寒い家がもたらすリスクに、世界の注目が集まっています。
WHO(世界保健機構)が2018年に強い意志を持って提言したのは、健康リスクを回避するために「暖かい家」で暮らすこと。
日本の家は、大きな転換期を迎えたのです。
交通事故よりも多いヒートショックの怖さ
寒い日に入るお風呂は、なんとも気持ちの良いものですね。
しかし、バスルームで起きるヒートショックは、年間を通して交通事故よりも多く発生しています。
ヒートショックの原因となるのは、血圧の乱高下です。
暖かな部屋から寒い脱衣場へ行って衣服を脱ぐと、寒さで血管が収縮して血圧が上がります。
その直後に熱い湯に浸かることで血管が緩み、血圧が急降下して、心臓や血管の疾患を起こしてしまうのです。
排泄の後は血圧が一気に下がるので、寒いトイレで用を足して立ち上がった時に失神を起こすケースも見られます。
ヒートショックは寒い家で起きやすい
ヒートショックの誘引となるのは室内の気温差です。
冷暖房のある場所とない場所の温度差が大きい家は、血管の収縮に負担がかかりやすくなってしまいます。
特に高齢者の場合は、室温が16℃以下になると呼吸器疾患や心臓血管疾患など、見過ごせない健康リスクが高まる危険性が指摘されています。
WHOは、健康のための理想的な室温として18℃という明確な数値を提示しました。
部屋ごとに室温をコントロールするのではなく、家全体で18℃をキープすべき、つまり『全館空調』の家づくりをベースとした考え方をはっきりと示したのです。
高断熱の家が人と環境を健康にする
日本の省エネ基準は諸外国に比べて低く、夏冬のエアコン使用による家計への負担が、そのまま環境への負担となってのしかかっていました。
そこで、温暖化と健康両面のリスク回避を目指して、2009年にHEAT20という団体が発足。G1〜G3という高断熱・高気密を備えた家づくりの新しい基準が示されました。
トップレベルのG3は、冬の最低体感温度が概ね15℃を下回らないことが条件とされています。
これなら、高齢者の健康リスクが高まる室温を防ぐには、1℃上げれば良いだけなので、熱エネルギーも最小に抑えられて環境負荷を減らせます。
家の断熱性が高まると結露が減ってカビダニの発生も改善され、寒い家から暖かい家へ転居したのちに抱えていた疾患やアレルギーが改善されたという報告もあります。
暖かい家とは、人に健康を、家計には光熱費の負担軽減をもたらしながら、二酸化炭素の排出量を減らして高い省エネ効果を同時にもたらしてくれる安心の住まいなのです。
心あたたまる価値ある住まい
昔から続いている日本の家づくりは、省エネ住宅としての機能を持たせていないものがほとんどです。
そうした家屋で全館空調を採用したとしても、HEAT20基準を満たすことは困難。現在も、基準を満たす家を建てられるハウスメーカーはまだ多くありません。
だからこそ、エルクホームズでは高性能の家づくりの必要性を重視し、全国に先駆けてHEAT20の基準を満たす邸宅を作ることに全力を挙げました。
国内最高レベルの断熱基準であるG3グレードに対応した住まい『ラ・プラスα』を新しく生み出したのです。
これからは、暮らしを楽しみながら、安心に包まれるような住まいが求められる時代です。
温度差をなくした高性能の家で、ヒートショックを始めとする暮らしのリスクから家族を守り、価値ある毎日を過ごしましょう。