水害に強いすまいづくりのために
2022.08.18
#家づくりノウハウ
雨が多い日本では、毎年、全国のどこかで大雨による河川の氾濫などにより、個人の住宅や資産、公共施設などに損害を与え、時には人命を奪う「水害」が起こっています。こうした水害による被害を防ぐためには、どうしたらよいのでしょうか。
今回は、水害に強いすまいづくりのためにできることをご紹介します。
「洪水ハザードマップ」で家や地域の水害リスクを知ろう
洪水ハザードマップとは、想定される最大規模の降雨や高潮による浸水範囲・深さに加え、避難所などの避難の確保を図るために必要な事項を地図上に掲載したものです。国土交通省のポータルサイトや、各市の公式ホームページから閲覧できます。
予測される浸水範囲や深さを参考に、いざというときにどう対応すべきか考えておきましょう。
「洪水ハザードマップ」とは別に「土砂災害ハザードマップ」も各市や地域で作成されています。こちらは土砂災害警戒区域等を示した図に避難場所や災害時の情報伝達経路などを掲載したものです。あわせて確認しておくことをおすすめします。
山口県のハザードマップ一覧
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/131/23742.html
広島県のハザードマップ一覧
https://www.sabo.pref.hiroshima.lg.jp/hiroshima_hm/
想定される浸水深と対策
洪水ハザードマップでは多くの場合、想定される浸水深に応じて地図上に色分けで記載されています。特に3m以上の浸水が予想される地域では、早めの避難行動を心がけましょう。
・3m以上の地域
2 階までの浸水が想定されます
避難所へ早期避難が出来るよう備えましょう
・0.5m~ 3m未満の地域
床上浸水が想定されます
自宅の 2 階や近隣の施設への早期避難をしましょう
・0.5m未満の地域
床下浸水が想定されます
水深がひざ上になると 歩行困難となり屋外に出るのは危険です
建築時の工夫
水害から自宅を守るためには、被害規模が大きくなる「床上浸水」の防止が重要なポイントになります。建築予定土地が水害にあう可能性がある場合は、家づくりにおいて浸水被害、特に「床上浸水」を低減させる工夫をしておくといいでしょう。
床上浸水を低減させる工夫の例
・土地のかさ上げ 敷地全体を高くする
・高床構造にする 家の基礎部分を高くする
・家を囲む 防水性のある塀で囲む
・建物の防水 防水性の外壁を設ける
その他:エアコンの室外機や給湯器を高くした場所に設置する、1 階部分を車庫にして 2 階以上を居住空間とするなど
間取りの工夫
もし床上浸水が発生した場合でも、間取りによっては被害を最小限に抑えられる場合があります。例えば床上浸水が起こる前に2 階に大切な家財や貴重品などを移動しておいた場合などです。廊下や階段の幅を広くしたり、階段に踊り場を設けたりして、荷物を 2 階に楽に運べるようにしておく方法も考えられますね。
避難場所と避難経路の確認
避難が必要な場面になったときに安全に避難するためには、安全な避難場所や避難経路、避難方法を事前に確認しておくことが重要です。建築予定地から避難施設までの経路の途中に危険な箇所はないか、もしあれば他にどのような経路を通ってどこに避難すべきかなど、実際に現地を見て確認しておくといいでしょう。
まとめ
大切なすまいが被害にあったら…できることなら避けたい場面ですが、いつ自分に降りかかるとも言えないのが現状です。
土地からお考えの方は検討されている地域の、土地をお持ちの方はぜひ一度その土地の地域のハザードマップを確認してみましょう。あらかじめどのような危険があるか知っておくだけでも、万が一の際の対処法を事前に考えておくことができます。日常の中で一度確認しておくことで、いざというときにも落ち着いて行動することができますよ。
もし土地をお探しの方でご不明なことがあれば、エルクホームズにご相談ください。豊富な経験と知識で、お客様が「住みたい」と思える土地探しをお手伝いいたします。
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