新築住宅ローンの種類!どれを選ぶのが正解?
2021.12.02
#お金のハナシ
新築を検討されるとき、数千万円もする住宅の費用を現金で一括支払いされる方は少ないと思います。多くの方が住宅ローンを組むことになりますが、住宅ローンにもいくつか種類があります。
お客様によって住宅ローンの選び方が変わってきます。今回は新築を建てるのに必要な住宅ローンの種類と選び方についてお伝えします。
住宅ローン
住宅ローンとは、新築を建てたりリフォームしたりするために金融機関から借りるお金のことです。新築を建てられる方の多くは、住宅ローンを利用し、月々の返済をすることになります。
住宅ローンはいわば新築購入にあたっての借金です。借りた金額に対しては、当然利息が発生します。毎月のローンの返済には利息も上乗せされます。利息は、借りている期間が長ければ長いほど多くなり、住宅ローンの返済期間が延びると総返済額も多くなります。
一方、住宅ローンの返済期間を短くすれば総返済額は少なくてすみますが、月々の支払いは増えるため、家計への負担は大きくなります。
したがって住宅ローンを組む際には、子育ての状況や退職のタイミングなど、ご家族のライフサイクルを考慮して決めることが重要です。
住宅ローンの借入れ先
1. 公的機関が行う公的融資
財形融資
主に会社員の方が対象となる財形融資。借入ができる条件は、勤務先で財形貯蓄を1年以上行っていて、残高が50万円以上あることです。財形貯蓄額の10倍、最高4000万円まで借り入れができます。企業によって財形貯蓄の有無や財形融資の申し込み先は異なってきますので、お勤め先にご確認ください。
自治体融資
地方自治体が行っている自治体融資。これは、すべての自治体が行っているわけではありません。また、各自治体によって融資できる条件が異なります。具体的には居住期間、年齢、勤続年数、年収などです。お住まいの自治体にお問い合わせください。
2. 民間機関が行う民間融資
提携ローン
不動産会社やハウスメーカーと金融機関が連携して運用する住宅ローンを指します。大きな特徴は、提携するハウスメーカー等が窓口となること、それから新築購入にあたって金利を優遇されることが挙げられます。ハウスメーカーによっては提携ローンの取り扱いがない場合もあるため、気になるハウスメーカーがあれば、直接問い合わせてみましょう。
共働きにおすすめの住宅ローン
■ペアローン
夫婦で個別に住宅ローンを借りる方法で、大きなメリットは夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられることです。夫婦ともに住宅の所有者となり、ローンもそれぞれ組むことになるためリスクの分散が可能になります。しかし、住宅ローンの手数料などは2本分必要です。
■連帯債務
夫婦の収入を合算して借入額を増やす方法です。夫婦どちらかが主債務者、もう一方が連帯債務者となり、どちらも住宅ローンの全額返済の義務を負います。メリットはペアローンと同様、夫婦ともに住宅の所有者となり、それぞれに住宅ローン控除を受けられること、さらに、住宅ローン手数料は1本分で済むことです。しかし、選べる金利の種類は長期固定型のみとなります。
■単独ローン
最も一般的な住宅ローンです。夫婦どちらか一方の収入を基に借入額を決定します。出産などのライフスタイルの変化によって、離職するなど、世帯収入が減る可能性がある場合はこちらのローンをおすすめします。
住宅ローンの金利の種類
1. 固定金利型
固定金利型は住宅ローン返済開始から返済終了まで借入金利が一定の住宅ローンです。市場金利の変動に左右されないことがメリットですが、変動金利型よりも借入金利は高めに設定されることが一般的です。
2. 変動金利型
変動金利型は市場金利の変動に合わせて、定期的に金利が見直される住宅ローンです。金利は年2回見直されますが、返済額は5年ごとに変更される場合が一般的です。変動金利型は、市場金利が下がれば住宅ローンの金利も下がり、得をすることができますが、市場金利が上昇した場合には、それに合わせて住宅ローンの金利も上昇するというリスクを負うことにもなります。
3. 固定金利期間選択型
固定金利期間選択型は返済開始当初の一定期間、3年、5年、10年などの固定金利期間を選択することができ、期間終了後は自動的に変動金利型に移行するタイプの住宅ローンです。期間終了後も固定金利型を継続できるものもあります。自由度の高い住宅ローンですが、固定期間中は変動金利型には変更できません。
住宅ローンの返済方法
1. 元利均等方式
元利均等方式は元金と利息の合計が毎月同じになる返済方法です。毎月の返済額が変わらないので、家計管理はしやすくなりますが、返済当初の利息は割合が大きく、同じ額を借入れた場合、元金均等方式よりも総返済額が大きくなります。
2. 元金均等方式
元金均等方式は、毎月同じ額の元金に、利息を加えた額を返済する方法です。残高が減るにつれて利息も減るため、回数を追うごとに毎月の返済額は減っていきます。総返済額は元利均等方式よりも少なくなります。
まとめ
住宅ローンの種類や金利、返済方法はいくつかあり、それぞれのご家庭に合ったものを選ぶことが一番です。家計を圧迫せず、余裕のある暮らしにするためにも、住宅ローン選びは慎重にしましょう。