注文住宅の金額が予算オーバーする場合に考えるべきポイントは?
2021.12.23
#お金のハナシ
やっと決意した夢の注文住宅、やりたいことや叶えたい内容がてんこ盛りでついつい予算をオーバーしがちです。
そんな時にはどのような点に注意すればよいか、注文住宅を予算内に収めるためのコツを考えてみたいと思います。
1.注文住宅の家の大きさ
注文住宅は、必要とする部屋の数や広さを加味して動線を意識した間取りを作っていくと、思ったよりも建物の大きさは大きくなってしまいます。
そのうえに収納やこだわりのスペースなどを追加するとますます大きくなってしまいます。
しかし、実は注文住宅の金額に一番反映しやすいのが、この建物の大きさなのです。
例えば1㎡(1m×1m)だけ建物を大きくした場合でも基礎・根太・合板・床材・巾木・壁や天井の断熱材・プラスターボード・クロス・外壁材・屋根材1㎡分の材料費とそれぞれを施工する手間代が増えることになります。
よく家の金額を表すのに「坪単価」というのが用いられますが、設備など関係のない部分の面積を1坪増やすと約30万円増えると言われます。ならば1坪は3.3㎡ですので、1㎡増えると約10万円増えることになります。
こんな時は設計士に相談して間取りの優先順位付け等から金額とのバランスをとってもらうようにお願いしてください。
2.注文住宅の建物の複雑さ
注文住宅は家の大きさだけでなく建物の形状もコストアップにつながります。
平面図で見たときに四角形(正方形)の家が一番金額的には安価となり、そこからデコボコ具合が多くなればなるほど金額が高くなります。
理由としては外壁コーナーの増加、外周長増加による外壁材・構造材・基礎長や断熱材の増加が挙げられます。
また複雑さは外観だけでなく、内部の間取りも金額に影響します。
同じ床面積でも部屋数を多くする等の理由で複雑な間取りにしてしまうと、仕切り壁の量が増え内部建具や照明器具なども必要となります。
3.注文住宅の材質
ここで言う材質は各部位に使用される材料の品質やグレードのことです。
しかしながら、注文住宅とは言っても柱の材質や太さや木材等級など、お客様の好みで自由に対応できない部位も存在します。基礎や躯体や防水など構造強度や防水性能を材質で担保しているためです。
またサッシや断熱材など商品の断熱性能を左右する部位も一般的には変更できない場合が多いのではないでしょうか。
この変更がきかない材質は各ハウスメーカーのアイデンティティーともいえる部位で、そもそもの根本部位から品質やグレードが違うため販売金額に差がでるわけです。
注文住宅を建てる場合、どのような性能の家が自分たちに必要かを加味した上で、どの住宅会社のどの商品にするかをじっくりと考えましょう。
4.注文住宅の内装や設備
そうした変更不可能な部位以外を注文住宅では好きに選べます。
好みの色やデザインでフロアや建具を選択すれば、質感の良い快適な空間で生活が楽しめるでしょう。また最新の機能が採用されたキッチンやユニットバスを選択すれば便利でゆとりのある生活を過ごせるでしょう。
実際の生活で利用する部位は特にたくさん選択肢があるため、気づかないうちにコストアップしてしまいがちです。
これ以外にもランニングコストとの兼ね合いやメンテナンスを含めたトータルコストとの比較を考慮するなど、金額についての悩みは尽きないと思います。
もし注文住宅の予算がオーバーしてしまったら上記の4点を再度確認し、自分たちの住まいでの生活に想いを巡らせながら優先順位を決めていくとよいでしょう。
ぜひうまく予算配分してコストパフォーマンスのよい家を手に入れてください。