地震に強く断熱性も高い『2×6工法』とは?
2024.01.25
#性能のハナシ
注文住宅でのお家づくりを進めていく中で、工法を気にされたことはありますでしょうか?
木造住宅で一般的な工法として「軸組工法」と「2×4(ツーバイフォー)工法」がよく挙げられますが、エルクホームズの建物は全邸が『2×6(ツーバイシックス)工法』で建築されています。
今回のコラムでは、そんなエルクホームズの標準仕様である『2×6工法』について解説していきます。
2×6工法と他の工法の違い
2×6工法の説明と併せて、先ほど述べた、木造住宅でよく採用される「軸組工法」と「2×4工法」も簡単に解説します。
〇軸組工法
木造軸組工法は在来工法とも呼ばれ、柱と梁で建物を支える建築工法です。神社仏閣や歴史的建造物にも用いられており、日本に古くから伝わる伝統的な工法です。
現代でも、接合部に金物を使用するなど新たな技術を取り入れながら、多くの木造住宅に用いられています。
この軸組工法は地震等の衝撃を柱や梁で受け止め支えるため、「線や点で支える工法」と表現されることもあります。
〇2×4工法
2×4工法は北米発祥の工法であり、建築基準法上では「枠組壁工法」と呼ばれます。「線や点で支える工法」の軸組工法と異なり、床・壁・天井がパネルで一体となり、それらの「面で建物を支える工法」です。
2×4という数字は、構造材として多く用いる木材のサイズを表しています。2×4であれば、厚さ 2インチ(38mm)、幅4インチ(89mm)の木材をメインとして使用します。
〇2×6工法
2×6工法では2×4よりも大きな、厚さ 2インチ(38mm)、幅6インチ(140mm)木材をメインとして使用します。2×4工法と基本的な工法に変わりはありません。
2×4工法よりも2×6工法のほうが幅の大きな木材を使用しており、耐震性能や断熱性能により優れています。
2×6工法の主なメリット
・耐震性の高さ
枠組壁工法の特徴として、パネルで一体となった床・壁・天井の面で支える工法だと説明しました。面で支えるということは、建物に衝撃がかかった際にその力を面全体に広く分散できるため、地震等が起こった際にも建物が揺れづらくなります。
2×4に比べて大きな木材を使用している2×6工法の方が、より耐震性は高くなります。
実際に、2011年に発生した東日本大震災において、枠組壁工法の建物は地震で変形して全壊した件数は0件、半壊は2件と98%以上が「被害なしまたは多少の被害」となっています。
震度6や7に該当するような大地震でも、ほとんどの建物が損壊せず、住み続けることが可能だと実証されています。
・気密性、断熱性の高さ
木という素材そのものが熱を伝えづらいことに加え、床・壁・天井がパネルで一体化し六面体構造となっているため、隙間も少なく気密性が高いです。また、壁パネル内には断熱材が充填されますが、2×4に比べて大きな木材を使用している2×6は壁が分厚い分より多くの断熱材を充填できるため、断熱性が高い住宅を建築することができます。
気密性・断熱性が高いということは、建物内の温度が外に逃げづらく、冷暖房の電気代節約にもつながります。
2×6工法の主なデメリット
・間取りに制約が発生する可能性がある
枠組壁工法は床・壁・天井がパネルで一体化した六面体構造を組み合わせていくため、必ず壁を作らないといけない部分が出てきたり、窓等で大きな開口を取りづらくなったりする可能性があります。
ただし、これらは設計士のプランニングに左右される部分も大きく、回避できる場合もあるため、間取りの点で気になる部分がある場合は担当設計士へ相談してみると良いかもしれません。
・建築コストが高くなりがち
2×4に比べてより大きな木材を使用する2×6はどうしても建築コストが高くなる傾向があります。一方、先ほど説明したように2×6は気密性・断熱性が高いことから冷暖房の電気代等、お家に住んでからの費用を抑えることができます。
この点については、イニシャルコストとランニングコストのバランスを考えながら検討していく必要があります。
まとめ
今回は2×6工法の特徴について解説いたしました。
工法は建物が完成すると外側から見ることができないため、良し悪しが分かりづらい部分ではありますが、お家の性能やこれからの暮らしやすさを決定づける大きな要因ですので、注文住宅でのお家づくりを検討される際には、ぜひ工法についても目を向けてみてください!
エルクホームズの建物は全邸2×6工法を採用し、耐震性・気密性・断熱性に優れた、安心て住み続けることができるお家づくりを行っています。
それに加え、2×6の気密性・断熱性を活かし、家庭用エアコン1台での全館空調システムも採用しており、経済的でありながら一段階上の快適性能を備え、安心と快適を両立しています。
山口・広島でお家づくりをお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください!