木造住宅のメリット・デメリットについて
2022.11.24
#家づくりノウハウ
新築住宅を建てる際に、木造住宅にするべきか鉄骨造住宅にするべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
最近は鉄骨造の新築住宅も増えてきましたが、木造の新築住宅は根強く支持されており、現代においても日本の新築住宅のほとんどが木造で作られています。
私たちにとって身近な木造の新築住宅ですが、詳しい構造や機能性について知っている人は少ないかもしれません。
そこで今回は、木造住宅のメリットとデメリットについてご紹介します。
木造住宅とは?
「木造住宅」とは、住宅の主要な部分に木材を使った住宅のことです。
日本では聖徳太子ゆかりの寺院として有名な法隆寺が「現存する日本最古の木造建築」として知られていることからも分かる通り、寺社仏閣を含めた数多くの建物が木を材料として建てられてきました。
新築住宅としても最も一般的で普及性の高い構造形式と言えます。
木造住宅にするメリット
・木造住宅は、夏は涼しく冬は暖かく過ごせる
木材は鉄に比べて熱を通しにくく、断熱性が高いというメリットがあります。また、コンクリートも木材と比較すると熱伝導率が高く、外気の温度変化の影響を受けやすいと言われています。
そのため、鉄骨住宅やコンクリート造の住宅に比べて、構造自体の断熱性は木造住宅が一番高いです。
断熱性能の高い木造住宅は外気温が室内に伝わるのを防ぎ、暑い夏も寒い冬も快適に過ごすことができます。
・木造住宅は、設計の自由度が高い
木造住宅は基本となる構造体が法律の基準内であれば、建物の高さや間取りといったデザイン面を自由に決められることがメリットです。
加工のしやすい素材であるため、新築時の設計はもとより、リフォームや増改築を行う際にもコンクリートや鉄骨に比べて改装や解体にかかる労力が少なく済みます。
・木造住宅は、耐火性に優れている
火災の際に、木材は燃えやすいのではないかという心配もありますが、木造住宅に使われている木は火災においても建物の崩壊が起こりにくいものを用鉄材はある程度の温度を超えると柔らかく曲がってしまうのに比べ、丸太など太い木材は、燃えて表面に炭化層ができると、内部へ酸素が供給されなくなるので、それ以上燃えにくくなるという特徴もあります。
さらに木造住宅の中でも「ツーバイフォー工法」という方法で建てられた家は耐火性が高いです。
ツーバイフォー工法では、壁の中に火の燃え上がりを防止する「ファイヤーストップ材」と呼ぶ枠組材を組み込みます。
もし石膏ボードの外に火が燃え移ってしまったとしても、ファイヤーストップ材である枠組材によって空気の流れが遮断されているため、燃焼に必要な酸素が入ることがなく、上下の階に火が広がるのを防ぐことができるのです。
このように、二重三重にも防火機能をもつのがツーバイフォー工法なのです。
・木造住宅は、地震に強い
木造住宅が地震に強いというと意外に思われる方もいらっしゃると思いますが、鉄骨住宅やコンクリート住宅と比較すると建物が軽量のため、一般的に地盤沈下などは起きにくいと言えます。
反対に、地盤が緩い土地に建てて大きな地震の揺れにさらされた場合、鉄骨などの重量のある家は地盤沈下や液状化などの影響を受けやすくなります。
木造住宅は、しっかりとした地盤の土地に高い強度の構造材を使用し、耐震強度の高い施工をすれば、地震の揺れにも粘り強く耐えることが期待されます。
木造建築物の柔軟性は日本の伝統建築が証明しています。
木造住宅のデメリット
・木造住宅は、害虫被害を防ぐには対策が必要
木造住宅の天敵は、シロアリなどの害虫です。
木造住宅は木材を好んで食べるシロアリの害虫被害を受けることがあります。
床下にコンクリートを敷き詰めるベタ基礎の普及により被害は減ってきているものの、防蟻処理のされた木材の利用や、定期的な点検を行う住宅会社を選ぶと安心です。
・木造住宅は、耐久性が低い
木造住宅の耐久性は、鉄筋コンクリート造よりも低いと考えられています。
参考にそれぞれの償却資産の評価に用いる耐用年数を示すと、木造は22年、鉄筋コンクリート造は47年です。
「耐久性=耐用年数」ではありませんが、鉄筋コンクリート造よりも早く資産価値がなくなると考えられていることがわかります。
適切に管理しないと、鉄筋コンクリート造よりも早く寿命を迎える可能性がありますが、日々の定期的なメンテナンスをおこなうことによって、鉄筋コンクリート造にも負けない耐久性を維持することができます。
素人だけではどうしても気付けない建物の変化に素早く対処するためにも、長期保証などアフターフォロー体制の整っている会社を選択することをおすすめします。
おわりに
今回は、木造住宅のメリット・デメリットについて解説しました。
木造住宅は、きちんとメンテナンスを行うことでさまざまなメリットがあることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
木造住宅はアフターフォロー体制の整っている住宅会社で建てることで非常に魅力的な構造といえるでしょう。
多くの方にとって、一生に一度の大きな買い物になるのが住宅であり、一生のうちの多くの時間を過ごすのも住宅です。
充分に検討をした上で、後悔のない選択ができると良いですね。
山口・広島で新築注文住宅をお探しの場合は、エルクホームズまでご相談ください。